本日の授業 算数 4年生「大きな数のかけ算 ~どうして0は省略できるの?~」

4年生 算数授業
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今日の授業について

宿泊行事の引率があり、少し投稿から日が空いてしまいました。さて、今日の授業の振り返りは4年生の「大きな数のかけ算」についてです。こちらも昨年度担当していた学年で行った授業になります。

当たり前と思って計算していることだけど、どうしてそうなるのかうまく説明できないことって意外とありますよね。今回はそんなところがテーマになります。

算数 4年生「大きな数のかけ算」

今回の授業のポイント

主発問は「5400×320=?」です。今回は計算の中身に注目してほしいと思ったので、余計なストーリーなどは特につけませんでした。

ポイント

  1. 「5400×320」の計算を「54×32」と見立てることができる
  2. 「54×32」とどうして0を省略して計算することができるのか
  3. 計算を簡単に行うための工夫に気づくことができる

今回は、当たり前のように省略してしまう「かけ算の0」をどうして省略できるのかということを中心に授業を行いました。

板書

今回も目立ちたがりの子はそっと消しました(笑)

導入

さて、今日はかけ算の練習をしようか、みんな解けるかな?

「5400×320」はいくつだ、解いてごらん。

先生!これは簡単に解けます!1728000です!

えー!4桁×3桁の計算なのにそんなに早く解けるなんてすごいじゃないか。どうやったらそんなに早く解けるのか先生も知りたいな!

筆算でやればすぐできるよ!

僕は54×32で計算したよ!

筆算でやったのかー、それは先生にも分かる方法だな!そっちはわかった!

あれ、でも54×32で計算したって人もたくさんいるよね?

もとの計算は、5400×320なのに、勝手に54×32にしちゃっていいの?

いいんです!だって5400にも320にも0がついているんだもん!

え!?0がついていたらそれを取っちゃってもいいの?本当に・・・?

いいんだよ!

子どもたちはだいたい、感覚的に「0を取る」ということがわかって計算をしていますが、それがどうしてかということを疑問を持たずにやっている子が多いです。そこでこう質問をしてみました。

それじゃあ絶対にいいというのであれば、104×30も、0を取って、14×3で計算してあとで0を付け加えてもいいよね、それじゃあ答えは4200だ!

それはダメです!!おかしくなります!

それじゃあさっきのかけ算とは何が違うの?

それは、数字の最後に0がついているからです!

そうなんだ、それじゃあどうして数字の最後の0は省略できるのかな・・・?

これで問題提起は終了です。みんなは「そういえばなんでだろう・・・?」と考え始めました。

展開

そもそも、54×32をして、最後に取った0をつけるって言っていたけれどそれはおかしくない?0をあわせて3つ取ったけれど、0は足しても引いてもかけても割っても1728を1728000にすることはできないよ?そもそも0を横につけるなんて計算はこれまでにやったっけ?

はじめに注目をしたかったのは

「0」をつけるというのはどんな計算をしているか?

ということです。これに気づくことができると、このあとの仕組みに気づきやすくなります。

17281728000になるためには、どんな「計算」が行われているかな?

0が3つ増えているから・・・

位が大きくなっている・・・

あ!1000倍されているんだ!

そうだね、1000倍されているよね、でもなんで1000倍することになったんだろう、1000という数字に注目してみようか・・・?取った0の数と1000という数字を見比べてみよう。

あ!両方共0が3つついているぞ!

そうだよね、それじゃあもう少し詳しく数字を見てみようか!

5400という数字を54にするためには、どういうことがおこっているのかな?

そうか!0が2つ減っているから、100倍すると5400に戻るんだ!

そのとおり、320の方も同じだよね、だからそれぞれ「5400=54×100」と書くことができるし、「320=32×10」と書くことができるよね!

ここまで来たらあと少し、5400×320を少し書き換えてみようか。

5400×320=54×100×32×10

かけ算は計算の順番を変えることができるから、簡単なところをまとめちゃおうか。

54×32×100×10=54×32×1000

にできるね!

つまり、君たちがやっていた「0を取る」ということと「0をつける」というのはそれぞれ、10倍したり、10倍する前の形に戻したりしていたんだね。

そのほうが計算は簡単になるから、簡単にできるものは簡単にできるといいよね。

終わりに

今回のポイントは「0を取る」「0をつける」ってどういうこと?ということでした。

「10倍したり、10で割ったりすることができる、10の倍数は計算しやすい!」という意識を持つことが、計算力をあげるポイントかなと思います。

0を取るというのは10で割っている、つまり「10の塊」を作っているんだよということを意識させていけたらと思い今回の授業を行いました。

それでは 本日の記事はここまでです。 関連記事などもありますので見てもらえると大変嬉しいです。それではここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

コメント

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