本日の授業 4年生 算数「概数の活用」

4年生 算数授業
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今日の授業について

今日、私の学校は終業式を迎えて、無事子どもたちは夏休みに入りました。1年生の3ヶ月間、大きな成長を見せてくれた子どもたちが9月からどのような成長を見せてくれるのか楽しみです。

さて、終業式を迎えて、授業を行うことがなくなってしまったので、昨年に授業を行っていたことなどを中心にまとめていこうと思います。

第一弾は、概数についてです。

今回の概数の授業は、少し概数について勉強をしたあとに実施した授業です。

そもそも概数って・・・?

そもそも概数ってなに?という話ですが、概数とは「おおよその数。大体の数。」を表すときに使うものです。世の中の多くのものは、ピッタリの数字で書かれておらず、「概数」を使って表されていますよね。

実は「ぴったりの数字」が必要な場面ってそう多くはないんですよね。今回はそんな概数の便利さというものに気づいてもらえたら良いなと思って授業を行いました。

算数「概数の活用、これって買える?それとも買えない?」

今回の授業のポイント

概数の利便性に気づくことができる

  1. 概数で計算すると、細かく計算するよりも簡単に計算することができる
  2. どのように概数を取ればよい(四捨五入,切り上げ,切り捨て)のか考えることができる
  3. 概数を使うと簡単になる場面を想像することができる

今回は、知らず知らずのうちに使っている「概数の計算のよさ」に気づいてもらうことを主眼におきました。

導入

ちょうどこの日は授業参観だったので、日常生活に馴染みが深そうなことを導入にしてみました。また、普段ならはじめにノートを開かせるのですが、今日は

机の上には何もない状態

で授業をはじめました。これがなぜかは後ほど説明します。

みんなはお使いを頼まれたことはあるかな?もしくは自分でお買い物をしにいったことはあるかな?

あります!遠足のおやつを買いにいったりしました!

そうだね、それじゃあ今日は先生から「お使い」を頼もうかな。先生が1000円を渡すから、今から言うお菓子を買ってきてほしいんだ。全部買えるかな?

そう言って、前のスクリーンにこの映像を映し出しました。

映し出したら、突然カウントダウンをはじめました。

先生、早くお菓子が食べたくてしょうがないから、時間制限をつけるね。もし間に合ったらおつりはお駄賃としてあげようかなー(笑)早くしてねー、5~、4~、3~・・・

先生!ちょっと急がせないでくださいよ!計算してますから!

すると、こんな質問がでました!

先生!ノートにメモしたいです!

普段だったら、気づいたことや書きたいことをメモさせていたのですが、今日はダメといいます。これが今日はあえてノートを開かせなかった理由です。

みんな、買い物にいくときにノート持っていく・・・?今日はね、お店の中と考えて、ノートは使わないで暗算で頑張ってみようか

と伝えました。こうなったら、子どもたちは必死に計算します。ただ、今回は数字が簡単だったのでみんなすぐに答えを出すことができました!

全部あわせても750円だから買うことができます!お釣り250円ももらえますね!

みんなすごいね!それじゃあ次は3000円持って本屋にお使いに行ってもらおうかな、5冊欲しい本があるんだけど全部買ってきてもらえるかな?

先生!これは絶対無理です!

どうしてそう言えるのかな?

「にじいろのさかな」が高すぎますよ!「にじいろのさかな」に他2冊ぐらい買うだけで、3000円を越してしまいます!

導入の2問で引き出したかった考え方

導入の2問は「簡単に計算できる数字」と「あえてすぐに設定金額を超える数字」を使いました。

1問目は、「計算しやすい数字なら暗算でできる」ということに気づいてもらうための伏線です。

2問目は、「買えるか、買えないかを判断」するためには、「合計金額は出さなくてもよい」ということです。

この2問を終えた上で、本題に入ります。

展開

みんなバッチリ計算できるね。それじゃあ今度は、文房具を買いに行ってほしいんだ。1000円渡すから、すべて買えるか教えてね。

10秒程度して、スライドを隠してから

どう?全部買えそうだった?

先生、そんな短い時間だとわかりませんよ!

でもさっきは同じ5つのものでもっと大きな金額でもできていたよね。どうして今回のはできなかったの?さっきの問題とはなにが違ったの?

全部細かい数字なんだもん!さっきのは全部キレイな数字だったもん!

さて、ここで授業のポイントの1つ目がでてきました。

「きれいな数字(切りの良い数字)だと計算がしやすい」

ということです。先程の問題との「違い」に注目することで、それに気づくことができました。

それじゃあ、もう一度見せてあげるから、どうすれば「買えるか」「買えないか」がわかるのか、ちょっと工夫してみようか。

それで答えを出せたら、どういうふうに考えたか、みんなに教えてください。

といって、先程の画像をもう一度見せ、どのように解いたのかみんなで考えを共有していきました。それがこちらの板書になります。

板書

目立ちたがりの子がいて、一部をカットしましたが、ピースサインだけ消せませんでした・・・(笑)

①りょさんのやりかた

僕は、まず百の位だけを足して、「7」になりました。そして、十の位だけを足したら「26」になりました。だから、全部あわせても900円ちょっとにしかならないから買えると思います。

あれ?一の位は計算しなくていいの?

この質問に対しては別の子が答えてくれました。

一の位は足してもほんの少しだから誤差にしかなりません。

また別の子も付け足しでこう答えてくれました。

私も似たようなやり方でやりました。百の位のほうが1000に近いから、そっちから計算しようと思いました。

そうだね。今回は「買えるかどうか」だけがわかればいいから、1000円を絶対超えないということが別れば答えはでるよね!いい工夫ができたね

②ノさんのやりかた

僕は、数字を見たら、計算しやすそうな組み合わせがあったので、それで全部暗算しました。

実は、これも一つ気づいてくれる人がいたらいいなと思って設定した数字ではありました。算数が得意なノさんが気づいてくれました。

③そさんのやりかた

僕は5個の品物があったから1000÷5を始めにしました。そうすると、1つあたり200円までなら買えるということがわかりました。5つのうち3つが200円を超えていなかったので、多分買えるんじゃないかなと思いました。

このやり方には、私も関心してしまいました。

厳密には、いくら超えているのかがわからないといけないので、正確にはかることはできないのですが、きちんと自分なりの「目安」を持って計算していました。

ですので、黒板にも書いているように今回のポイントは

「目安をたてる」

ことで答えが出せるということをみんなで考えていくことができました。

最後に、こうした「おおよその数字」を使ってもよい場合は積極的に概数を使うことで、簡単にすばやく計算を行うことができるということをみんなで確認していきました。

終わりに

今回の授業では、「概数の活用」について授業をしていきました。概数を使うことで、とても計算が簡単になる場面は多いです。そんな概数の良さに気づいてもらいたいと思い授業を行いました。

さて、ですが「正確な数字」を使わなければならない場面もあると思います。ということで、この次の授業のときは「概数を使っても良い場面」「正確な数字を出さなければいけない場面」というのを授業をしていくことになります。その記事もまた機会があれば書いていけたらなと思います。

それでは 本日の記事はここまでです。 それではいつものように、 今回の記事が参考になったと思われた方、応援してくれる方は、励みになりますので、もしよろしければfacebookやtwitterでのリンクのシェアをお願いします。 また、関連記事などもありますので見てもらえると大変嬉しいです。それではここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

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