本日の授業について
なかなか更新する時間が取れず久しぶりの更新となりました。
先週から私の学校も3学期が始まりました。今は冬休みに出していた宿題のチェックをしつつ授業を行っています。今回の冬休みの課題に登場した文章がとてもおもしろいものだったので、それをシンキングツールを使って少し深く掘り下げて読み取りをしていきました。
「がんばれ モモ子」というお話です。
今回のメインはシンキングツールを使って考えを深めていくところなのですが、その部分は展開以後にありますので、そちらが気になる方は前半部分は流し読みしていただければ幸いです。
本日の授業 1年生国語 「同じものも視点を変えてみると・・・」
授業のポイント
- 同じものを見ていても、見る人の立場や状況によってそのものの見方は変わるということ
「がんばれ モモ子」というお話はこんなお話です。
登場人物は「ぼく」「モモ子」「おばあちゃん」が主な人です。
「ぼく」にとって「みどりほいくえん」は「自分が卒業した保育園」で、「モモ子」にとっては「今通っている保育園」になります。
昔通っていた「ぼく」が「モモ子」の姿を見て、自分の保育園の頃を思い返すところがこのお話の面白いところだと思ったので、そういったところに注目してほしいと思って授業を展開していきました。
導入
さて、このお話の登場人物は誰かな?
モモ子がいます!
おばあちゃんがいます!
それだけかな?
あ!「ぼく」も登場人物だ!
そうだね、名前はないけれど「ぼく」も登場人物だよ。
さて、それじゃあこの中で、「主人公」は誰になるかな。
「モモ子」だと思います!だってタイトルが「がんばれ モモ子」だもん!
賛成です!
そっかそっか、それじゃあこの話はモモ子が主人公なんだね。
ここで、反対意見はありませんでした。みんなモモ子が主人公だと完全に思い込んでいたようです。
それじゃあ確認してみようか。このお話で、主人公が思っていることが書かれているところがあるんだけど、どこだかわかるかな?
これにはほとんどの子が答えることができました。
例えば「あんなにちっちゃかったかなあ・・・」というところです。
そうだね。これはモモ子の様子を見ている人が感じたことだよね。あれ、モモ子のことを見ている人って誰なのかな?これを思ったのって誰かな?
あ!ぼくだ!ということは主人公は「ぼく」なんじゃないですか?
そう!これは、モモ子のことを見ている、「ぼく」が主人公になるんだよ。
さぁ、「モモ子」を見ている「ぼく」はどんなことを考えながらみていたのかな?
簡単にまとめて言える人はいるかな?
はい!モモ子が頑張っているなということを考えながら見ています。
確かに、タイトルもまさに「がんばれ モモ子」だもんね!でもね、それだけではないと思うんだ。今日の本題はここをもう少し深く見てみようかな。
展開
さて、この文章を読んでみると、実は「ぼく」の名前なんかはわからないけれど、多分年齢は何歳になるのか分かる部分があるんだ。見つけてごらん。
え~、そんなこと書いてあるところなかったよ!
そうだね、たしかに書いてはいないんだけど、そのヒントになることは書いてないかな?
少し前に勉強した「いつ」という言葉を見つけてみるとわかりやすいかも・・・
あ!わかった!「きょねんまでほいくえんにかよっていた」って書いてあるから、多分僕らと同じで小学1年生だ!
よく見つけたね!そうやって書いてあるから。それがわかるよね。
それじゃあ、少し本文からは離れるけれど、ちょっとみんなに質問をするよ。
みんなにとって「KEI-TSUZU」ってどんな人?
いきなりこんな質問をぶつけました。するといろいろな意見がでてきました。
ウェビングと呼ばれるシンキングツールで、担任の先生である「KEI-TSUZU」ってどんな人かを考えていきました。
大人です!
人間です!
男の人です!
太ってます!(笑)
きゅうりが嫌いです!(笑)
お世辞から、容赦のないツッコミまでありがとう(笑)
さて、これは君たちからみた「KEI-TSUZU」という人だよね。
でも「君たちから見たら」こう見えるけれど、「他の人からみたら」君たちが見ている様子の「反対」になることってないかな?
えー、そんなのないよ!だって例えば先生は「男」だし、反対になったら先生「女」になっちゃうじゃん!
そうだね、流石に私は「女」にはなれないなぁ。誰からどう見ても「男」だよ(笑)
あ!!わかった!!大人の人だ!
え、だってKEI-TSUZU先生は大人じゃん!それも変わらないでしょ!
そんなことないよ!だって、先生のお父さん、お母さんからみたらKEI-TSUZU先生は子どもじゃん!
お!鋭いツッコミだね!それは正解だよね。
世間的には昨日成人の日があったけれど、20歳を超えると大人扱いされることが多いけれど、何年たっておじいさんになっても、私はお父さんやお母さんから見ると「子ども」だからね。
他にはどう?
やさしい、も人によるかもしれません!よく叱られている人にとっては・・・(笑)
まぁ、それは先生から突っ込むと色々言われそうだからそのへんにしておこうか・・・(汗)
さて、話を戻そう、それじゃあ今回のお話の
「みどりほいくえん」
ってどんなところかな?
モモ子から見たら、「じぶんがかよっている」ほいくえんです。
ぼくからも見られます!僕からみると「妹のモモ子が通っている」保育園です。
文章の中に「はたがたくさんある」ってかいてあったから、はたがたくさんあるほいくえんです。
前に僕が通っていた保育園です。
いろんな意見がでてきたね。その中でも最後に出してくれた「前に僕が通っていた保育園」というところに注目してみようか。
僕は前にこの保育園に通っていたんだよね。
ということは、今モモ子が頑張っていたり、他の子達が頑張っている様子に対して思う気持ちがあると思うんだ。
さぁ、僕はどんなことを感じているのだろう?
ここのところかな?「ぼくもきょねんまでこのほいくえんにかよっていたんだけど、あんなにちっちゃかったかなあ・・・」
うん、そこにぼくの気持ちがかかれているよね。
こう考えていたときの僕の気持ちってどんな気持ちだろう。
僕にとっての「みどりほいくえん」というのを想像してみるとわかりやすいかもしれないね。
なつかしいな~と思う気持ち?
僕は大きくなったな~という気持ちとかかな?
そうだね、きっとモモ子や他の子が頑張っている様子を、去年まで頑張っていた自分の様子を重ねて、「懐かしいな~」とか「僕もあんなふうに頑張っていたのかな」とか「今は大きくなったけれど、去年まではあんなに小さかったのかなぁ」と去年の自分の様子を振り返ってみているんだよね。
先生も、昔中学生になったあとに、小学校の運動会で、卒業した中学生だけが参加できる競技があって参加したことがあるんだけど、このときの「ぼく」と同じで、「小学生ってこんなに小さかったんだ」とか「自分もこんなにがんばっていたのかな?」とか、小学生の頃のことをよく思い返したことがあったんだ。
みんなも機会があったら、自分が通っていた幼稚園や保育園の様子を見てみると、自分がどう成長してきたのかな?ということが振り返ることができるかもしれないね。
こうして今日の授業を終えました。
終わりに
今日は、物語を読むにあたって、同じものを一つの見方だけでなく、複数の視点から見ることで、より物語を深く読んでみようということを授業で取り扱ってみました。
その際に、シンキングツールを少々活用してみました。
シンキングツールを使うことで、自分の考えていることや物事を多面的に見ることなど、可視化しにくいことを可視化することができ、考えを上手くまとめたり説明をできるようになったりするのではないかなと思います。
今後も事あるごとに積極的に活用していこうかなと考えています。その実践もまた記事にしていこうと思います。
それでは 本日の記事はここまでです。 それではいつものように、今回の記事が参考になったと思われた方、応援してくれる方は、励みになりますので、もしよろしければ、facebookやtwitterでのリンクのシェアをお願いします。
また、関連記事などもありますので見てもらえると大変嬉しいです。それではここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
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