【PBISとは】互いを承認し合うクラス実践 ポジティブ心理学 ポジティブ生徒指導【学級経営】

学級運営

私は今年度、小学5年生の担任をしております。

ですが、今年度5年生を担当してほしいと言われ、どのようにクラス経営をしていこうか強く思い悩みました。

私は正直、高学年の担任を持つことに自信を持てませんでした。

というのも、臨時で中学校に1年間出向した際に

「子どもたちは話を聞かない、時間になっても座ろうともしない

「先生のことを過剰にからかい、騒ぎ立てる」

「小テストすらまともに実施させることができない」

こういったクラスで1年間副担任をし、自分の力の無さを強く痛感したためでした。

正直、そのときに担当をしたクラスは「学級崩壊」といっても差し支えがないレベルだったと思います。

そして、中学生に年齢が近い多感な時期である小学校高学年を担当する際に、上記したように、「学級崩壊」を招いてしまわないかとても心配でした。

そこで、研修会に出た際にであった実践が

「PBIS(Positive Behavioral Interventions and Supports:ポジティブな行動介入と支援)」

というものでした。

「PBIS」とは、

「すべきこと(期待行動)を教え、認める。」

「病理モデル」ではなく「健康モデル」から考える

という教育実践のことです。このあと詳しく説明を行います。

なお、今回の記事は、南山大学の宇田光先生のお話や、下記の本を参考にしております。

また、併せてこういったクラス経営のもととなる実践を多く学べる本を下記記事紹介しております。併せてご覧いただければ幸いです。

それでは本編に入ってみましょう。

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PBISとは

そもそも「PBIS」ってなんですか?

「PBIS」とは
「Positive Behavioral Interventions and Supports」
の頭文字をとったもので、日本語で言い直すと
ポジティブな行動介入と支援というよ。

うーんまだよくわかりません・・・

もう少し具体的に話そうか!
まずはこの写真をみて!
こんな写真を街中でみたことはないかな?

the chocolate box official blogより

よく見たことあります!
公園などにありますよね!

そう!そしてこのように

「禁止」する表示は「ネガティブ表示」というもので、悪い面に注目してそれを治す
つまり病気になったあとに、それに対処する方法(病理モデル)のようなものなんだ。
学校現場でもそういうことはよくあるよね

確かによくあります・・・
「忘れ物はもう二度としないようにしなさい!」とか
「うるさいから静かにしなさい!」とか・・・

よく言われてます。

そうだよね、では反対に、「ポジティブ心理学」に則って書いてあるものも見てみようか。

花見山観光振興協議会HPより
https://www.hanamiyama.net/?p=537

さっきとの違いはわかるかな?

わかりました!
これをよく見る形になおすと

「ポイ捨て禁止」

ですよね。
言いたいことは同じ内容でも言い方が変わっていますね!

そのとおり!
「ポジティブ心理学」はさっきの身体に例えると、病理モデルではなく、健康モデルなんだよ。
健康維持のために、スポーツをしたり、サプリメントを飲んだりするのと同じことだね!
このように

「期待行動」(すべき行動)を教えて、「認める」

ということを根底においた接し方が

「ポジティブ生徒指導」(PBIS)

につながるものなんだよ。

また、場当たり的な対応をするのではなくて、期待行動の支援を日頃からするように接することが大切だよ!

ここまでのまとめ

「病理モデル」 ではなく 「健康モデル」 で子どもたちと接する

「禁止するのではなく 「期待行動を教えて認める」

当たり的な対応 ではなく 期待行動の支援を日頃からする

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具体的な実践 互いのよいところを見つけ合い、認め合う「ハッピーメール」

PBISには、3段階の指導対応に分けられています。
段階1は「全員」が対象、
段階2は「一部の小集団」が対象、
段階3は「数人」が対象になります。

詳しくは下記の図を見てみてください。
今回はそのうちの全員に向けて実施する指導について注目してみます!

ハッピーメールとは?

今回クラスで「ハッピーメール」という実践に取り組んでいます。

ハッピーメールとは

クラスであった「いいな!」と思ったことや、「嬉しい!」と思ったこと、「ありがとう!」と思ったことを、紙に書いて、ポストに投函してもらい、それをその人に届けるという実践です。

人は、「良いところ」を見つけるよりも、「悪いところ」を見つけるほうが得意です。

例えば、「とてもいいタクシードライバーに会えた!」といって本社にわざわざ連絡する人は少ないですが、「タクシーに乗っていて嫌な思いをした!こんなことをされた!」として電話をする人は多いはずです。

これが根底にあると、お互いの良くないところを探し合う、クラスにいても安心できないクラスになってしまうと思います。
そのために、お互いの「いいな!」を集める実践をしています。

それでは1学期に実践して、実際に届いたメールをいくつか紹介します。

○○さんへ
休み時間にお掃除をしてくれて教室が綺麗になりました。
どうもありがとう!今度は僕も手伝います!

○○さんへ
外遊びを一緒にしてくれてどうもありがとう!
また今度みんなでアメリカンドッジボールやろうね!

こんなメールの投稿がいくつもありました。
子どもたちもお互いにもらったり、送ったりするのが楽しかったのか、毎日必ず1人以上はメールの投稿があり、1学期中にこれが途絶えることはありませんでした。
クラスの雰囲気もかなりよく、やるときはきちんとやるし、話を聞くときは話を聞く、話をするときには話をするとメリハリのある雰囲気で1学期を終えることができました。

PBIS(ポジティブ生徒指導) 互いを承認し合うクラス実践を是非試してみてください

今回のこの実践は、「誰もが居心地が良いクラス」「互いの個性を認めあえるクラス」にしていきたいという思いで行っています。

まだまだクラスは始まったばかりなので、これが良い方向に行くのかどうかはまだわかりません。

ですが、クラスの雰囲気は以前よりも明るく、互いを尊重し合う様子も見られるようになってきました。

2学期以降に行う実践や、クラスの様子なども今後記事にしていきたいと思っています。

それでは 本日の記事はここまでです。 それではいつものように、 今回の記事が参考になったと思われた方、応援してくれる方は、励みになりますので、facebookやtwitterでのリンクのシェアをお願いします。 また、関連記事などもありますので見てもらえると大変嬉しいです。それではここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

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