今日のクラスへの話
先日クラスの様子を見ていると、掃除を終え、5時間目が始まる5分前にはほぼ全員が着席して、授業が始まるのを待っていました。
ちなみに、その前日は5時間目が始まるチャイムが鳴っても立ち歩いたり、周りと話をしていたりしていて、なかなか授業が始まらない状態でした。
この2日間がとても対称的だったのでクラスの子達にこんな投げかけをしてみました。
今日はみんな座って待っていたよね。昨日はチャイムが鳴っても授業が始められない状態だったよね。今日と昨日でどうしてこういう違いがでたんだろう?
この話の中で伝えたかったことは、
「周りをみることの大切さ」と「自分で考えることの大切さ」
という2点です。周りの様子をみて、その時々に合わせて行動をすることはとても大切です。集団生活を行っていく社会の中、学校生活でもこれはとても大切になると思います。
ただ、何でもかんでも周りに行動をあわせていると、
自分の人生なのに、すべてを人任せにしてしまうこと
にも等しくなります。だからこそ、周りを見た上で、どう行動するかは
自分の責任で、自分の判断で行うことが大切になります。
そんなことを子どもたちに伝えていきたいと思い、話をしました。
話の流れ
さて、今日は授業を始める前に、今の君たちの様子を振り返ってみようか。
今日はみんな座って待っていたよね。昨日はチャイムが鳴っても授業が始められない状態だったよね。
今日と昨日でどうしてこういう違いがでたんだろう?
え~、なんでだろう、でも確かに今日はみんな揃ってました。
それは昨日5時間目の授業を始める前に、先生に指摘をされたからかな?
そういうわけではないと思います。
それじゃあ、ちょっとみんなで考えてみようか。
どうしてみんなは今日こんなに早くに着席していたのかな?
それは、なんかみんなも座って静かにしているし、座って待っていたほうが良いような気がしたからです。
そうか~
「同じだなー」と感じた人はいる?
ここでみんなに聞くことで、クラス全体の意思の確認をしました。
すると、多くの人が手を上げていました。
そうだね。周りの様子を見ていると、「そうしたほうがいいかな?」と感じたということだよね。
それじゃあ昨日はどうだったかな?
昨日は、まだみんな準備も終わってなさそうだったから、まだお話していていいかな?と思っていました。
これもまた、「同じだなー」と感じた人はいる?
こちらも多くの人が手を上げていました。
そうだよね。今日の君たちや、昨日の君たちのように、周りに行動を合わせることはたくさんの人と一緒に生活をする社会の中ではとても大切になるんだ。ちょっとむずかしい言葉でいうと「同調」なんていったりするね。
今日の君たちは周りのみんなに「同調」して座って待っているという選択をしたわけだよね。クラスのみんなでそれをやろうとしたから、5時間目も昨日と違ってスムーズに始めることができた。これは、みんなが立派にやってくれている証拠だよ。
まずはここで、今日のクラスの様子を認めることを伝えました。
クラスみんなでいい方向に同調することに対する価値付けをしたつもりです。
さて、でも実はこの「同調」って時によっては危険になることもあるんだ。さて、どうしてだかわかるかな?
すると、以前に私が話したことがあることと線が結びついたのか、Oくんがこう言ってくれました。
わかった!「赤信号 みんなで渡れば 怖くない」だ!
前に先生が伝えたことがある言葉だよね。今回の話と関係があるの?
あります!
今回のことは、みんな良いことで同じように真似をして行動をしていたけれど、良くない行動をしている人をみて、「僕も!」「私も!」とみんながやり始めたら、全員が悪いことをする人になってしまいます。
そうだね。その悪い例として前に「赤信号 みんなで渡れば 怖くない」という言葉を説明したんだよね。
今日の様子は、たまたま周りの人みんなが悪くない行動をしていたから、みんな良かっただけで、今度はたまたま悪いことをしている人がいて、それに同調すると、当然悪い行動をしてしまうことになるよね。
ここで、「たまたま」という言葉を強調して伝えました。今回の結果は偶然の産物であるよということに気づいてもらいたかったからです。
だから、周りをみて「同調する」ことも大切なんだけど、その前に今やろうとしていることは「本当に正しいのか」ということを「自分の頭できちんと考える」ことが大切なんだよ。
最終的に行動をするのは自分だし、そうでないとすべてが人任せな人生になってしまうよね。
自分の行動は自分で選ぶものだからこそ、きちんと考えていかないといけないね。
はーい!きちんと自分で考えます!
こうして、授業を行うことにしました。
終わりに
今回は、集団生活をする上で大切な
「周りを見ること」と「自分で考えること」
について話をしました。
大人になると、一つ一つの行動全てに対して、責任が生まれます。子どもたちはまだそれがわかっていなく
「◯◯さんがやれっていったから」 「◯◯くんもやってました」
というような、自分の行動の責任を他の人に押し付けてしまうような傾向があります。
ですがそれだと自分自身で考える力は付きませんし、自分の考えや人生を他人に丸投げしてしまうことになります。
だからこそ自分自身で考えられる大人になってほしいと思っています。
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