今日の授業について
今日の授業は、1年生の一番最後の単元に当たる「ずをつかってかんがえよう」という単元です。2年生で棒グラフ、数図などを学習しますが、その前の○を使って数量を図で表すという単元です。私の学校ではこれを夏休み明けの今の時期に扱うことになっています。
図で表すことの利点は、目に見える形で残るということだと思います。今回はそんな利点に注目してもらえるように、もし図を使わないとという不自由な体験を通してその大切さに気づいてもらえるような活動を行っていきました。
本日の授業 1年生算数「ずをつかってかんがえよう 」
ポイント
- 表示されるアニメーションの動物の数をどのようにすればうまく数えられるか考える
- 上記のことを実際にやってみて、自分の考えが上手くできるか試してみる
- ○で書くことの便利さ、図で表すことの便利さをしる
導入
今日は、はじめに「アニメーション」を見てもらうよ!
やったー!アニメ大好き!
もしかしたらみんなが想像しているアニメとは違うかもしれないけど(笑)アニメーションが終わったら、そのアニメーションについての質問をするから、見ながら、どんな質問が来ても大丈夫なように、内容を覚えておいてね。
そう伝えて、下記のアニメーションを見せました。
どんなアニメーションだった?
たくさん動物が登場しました!
よし!それじゃあ質問するよ!
犬は合計で何匹登場したかな?
えー、きちんと数えてなかった!
5匹登場したよ!
いや、3匹だよ!
様々な意見がでてきて、下は3匹から上は8匹までたくさん登場しました(笑)
みんなの意見がバラバラだね~。今の状態で、「確実に○匹いました!」って言える人いる?
わかりません!もう一度見せてください!
やっぱりもう一度みたいよね。それじゃあもう一度見せてあげるね。でも次はさっきと同じ質問とは違う質問をするかもしれないからね。
え~、それじゃあ他の動物のこともきちんと見ないといけないじゃん!
そうだね。これはちょっとむずかしいから、今回は隣の席の人と協力してやってみようか、少し時間を取るから、作戦会議の時間にしよう。
どういう風にすれば先生の質問に答えられるか、2人で考えてごらん。
こうして、協同の時間を取りました。こうすることで、そもそも数える精度もあがりますし、お互いの意見を聞きあうこともできます。作戦会議の時間はだいたい5分程度取りました。
展開
みんな準備はできたね。それじゃあもう一度流すよ。
こうして、2度目の再生が始まりました。
今度はそれぞれが様々な工夫をして動物たちの数を数えていました。
さて、それじゃあ質問するよ。
鳥は何匹登場したかな?
OさんとAくんの考え方
自信があります!3匹です。
どうしてそんなに自信をもって言えるの?
細かいことですが、「答え」に注目してしまうと「答えを当てるだけ」の○☓ゲームになってしまうと思ったので、あえて「どうして3匹と言えるの?」ではなく「どうして自信をもって言えるの?」という問いかけをしました。
私たちは、4種類の動物が登場したことがわかったので、「いぬ」と「とり」は私(Oさん)が左手と右手を使って数えて、「ねこ」と「りす」はAくんの左手と右手で数えてもらいました。
手を使って、それぞれ分担をして数えていったようです。
今回の動物は4種類かつ、登場するのも5匹以下だったので使える手法ですね。
これと同じようにやっている子も他にもいました。そのため、あえて5匹以上の登場をさせるべきだったかなと後で思いました。
OさんとKくんの考え方
僕たちも3匹だと思います!
同じ意見になったね。どうしてそう思ったの?
私達は、あらかじめ、動物の名前をノートに書いておいていました。
そして、動物が登場するたびに線を書いて増やしていってみました。
こうすることで、あとから見たときに数え直すことができます!
ノートを見せてもらったら、こんな風に書かれていました。
また、こうも話してくれました。
はじめは数字を書いていこうと思っていたんですけど、数字を書くと消したり書いたりで大変だったので、あとから数えて書けばいいやと思ってこう書きました!
こちらが求めていた、グラフにつながる考え方が出てきてくれました。
こうして見てみると、先生がもし次に「全部で何匹登場したかな?」という質問や「猫は何匹?」という質問にも対応して答えられるね!いい工夫をしたね!
そして、書き残すことの大切さにも気づいてもらえるように話をしました。
今回、はじめはどうしてみんなの答えがバラバラになっちゃったんだろう?
動物が行っちゃうと、あとから数え直なおすことができないから、わかんなくなっちゃう!
そうだね!だから、データを書き残せるといいし、その書き残したデータも、その場で数字を書かなくても、印をつけておけばあとで何匹いたのかということもわかるよね。
それに、OさんとKくんのまとめかただと、ひと目で一番多い動物と少ない動物なんかもわかるよね。
こういう風に、数字で書くものを、見た目でわかるように書き表したものを「グラフ」といったり「図」といったりするんだよ。
これからもよく登場するから、この言葉は知っておくといいかもね。
こういった話をして、今回の授業は終わりました。
終わりに
今回の授業では、過ぎ去ってしまうものをどう書き残していくのかということを考えさせることから、グラフや図の有用性に気づいてもらえるように授業を展開していきました。
物事の有用性に気づくには、それがない不便さを感じさせることが大切だと思っています。そのため今回ははじめに前情報がない状態でアニメーションをみせ、そこからどのように数えたら確実に数えられるのかということをペアワークさせ考えさせました。
それでは 本日の記事はここまでです。 それではいつものように、今回の記事が参考になったと思われた方、応援してくれる方は、励みになりますので、もしよろしければfacebookやtwitterでのリンクのシェアをお願いします。
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